2017年10月6日(金)〜10月 8日(日)に行った、黒田村アートビレッジ楽制作会の様子を講師の中野悟朗先生から頂きましたのでご報告いたします。
今回は低火度焼成の魅力と実践方法を模索したく企画しました。イベントとしては素焼作品を短時間で焼成すれば達成感は得られますが、野焼きが実働していた当時は生からの焼成が行われていたはずです。実験は乾燥済みの生作品のみで行いました。近年は何処の行政も野焼きを禁止しており黒田村も例外ではありません。現在の管理人さんが近隣への承諾をとっていただき実現しています。焼成はトタン板で50cm程の筒を作り、その中で廃材を燃やして種火を起こした後、木屑と籾殻をまぜた燃焼材と作品を入れ燻して行きました。吸気のため底面は穴開きブロックと金網で浮かせました。結果は点火がうまく行かず部分的に500℃位までの焼成に留まりました。時間は半日位、本来なら3日間必要です。その後二度の実験を行いましたが対流が課題です。最後の実験写真を添付しますのでみてください。炎をあまり出さず必要最小限の煙で野焼きができれば火事などを出さず何方でも安全に野焼きを楽しめるはずです。まだまだ講習会ができる段階ではありませんが低火度焼成をより理解することで陶芸の魅力が拡がればと思います。
中野悟朗